当科で手術加療した外耳道腺様囊胞癌の2例

外耳道に発生する悪性腫瘍は極めて稀な疾患である。われわれは2例の外耳道腺様囊胞癌を経験したので報告する。1例目は81歳男性,他院で右外耳道腫瘤摘出後に腺様囊胞癌断端陽性の診断となり,追加切除目的に当院紹介となった。肺結核の既往があり呼吸機能低下から全身麻酔が不可能と判断し,局所麻酔下で側頭骨部分切除術を施行した。永久病理検査で断端陰性,術後15か月時点で局所再発は認めていない。2例目は69歳男性,左耳痛を主訴に当科紹介となった。左外耳道内に充満する腫瘤を認め,生検にて左外耳道腺様囊胞癌と診断,全身麻酔下で側頭骨外側切除術を施行した。永久病理検査で断端陰性,術後12か月時点で局所再発は認めていな...

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Published in頭頸部外科 Vol. 32; no. 2; pp. 173 - 178
Main Authors 米倉, 修二, 山﨑, 一樹, 花澤, 豊行, 木下, 崇, 根本, 俊光, 福本, 一郎, 森, 昂生, 三田, 恭義, 武山, 雄貴, 飯沼, 智久, 白石, 健悟, 松葉, 義大
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2022
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ISSN1349-581X
1884-474X
DOI10.5106/jjshns.32.173

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Summary:外耳道に発生する悪性腫瘍は極めて稀な疾患である。われわれは2例の外耳道腺様囊胞癌を経験したので報告する。1例目は81歳男性,他院で右外耳道腫瘤摘出後に腺様囊胞癌断端陽性の診断となり,追加切除目的に当院紹介となった。肺結核の既往があり呼吸機能低下から全身麻酔が不可能と判断し,局所麻酔下で側頭骨部分切除術を施行した。永久病理検査で断端陰性,術後15か月時点で局所再発は認めていない。2例目は69歳男性,左耳痛を主訴に当科紹介となった。左外耳道内に充満する腫瘤を認め,生検にて左外耳道腺様囊胞癌と診断,全身麻酔下で側頭骨外側切除術を施行した。永久病理検査で断端陰性,術後12か月時点で局所再発は認めていない。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.32.173