胸腔頂部神経鞘腫に対してNarrow Band Imagingを併用し胸腔鏡下被膜下切除を施行した1例

胸腔頂部における腫瘍に対する外科的治療では,術式の選択により侵襲が大きく異なり,術後に神経脱落症状などを合併する可能性がある.症例は44歳女性.人間ドックで右肺尖部に腫瘤影を指摘され当院を受診した.胸部MRIで神経鞘腫などの良性腫瘍を疑い経過観察していたが,経時的に腫瘍が緩徐に増大するため,手術を行った.術中にNarrow Band Imagingを併用することで,神経と腫瘍被膜の確認が容易となった.Narrow Band Imaging併用胸腔鏡下手術により腫瘍を被膜下で切除し,術後の神経脱落症状を回避することができた....

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Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 35; no. 5; pp. 572 - 575
Main Authors 小林, 萌, 大竹, 洋介, 長, 博之, 住友, 亮太, 黄, 政龍, 村上, 裕亮
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 15.07.2021
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ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.35.572

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Summary:胸腔頂部における腫瘍に対する外科的治療では,術式の選択により侵襲が大きく異なり,術後に神経脱落症状などを合併する可能性がある.症例は44歳女性.人間ドックで右肺尖部に腫瘤影を指摘され当院を受診した.胸部MRIで神経鞘腫などの良性腫瘍を疑い経過観察していたが,経時的に腫瘍が緩徐に増大するため,手術を行った.術中にNarrow Band Imagingを併用することで,神経と腫瘍被膜の確認が容易となった.Narrow Band Imaging併用胸腔鏡下手術により腫瘍を被膜下で切除し,術後の神経脱落症状を回避することができた.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.35.572