PEG症例の長期予後に関する追跡調査

【目的】経皮内視鏡的胃瘻造設術Percutaneous endoscopic gastrostomy (以下PEGと略) を行った症例の長期予後について検討した。 【方法】2000年から2009年までに当院でPEGを行った227例を対象に追跡調査を行った。 【結果】追跡できたのは215例で平均追跡期間は559.2±521.2日。PEG後30日における生存率は95%、1年生存率は64.4%、5年生存率は25.1%であった。PEG前に誤嚥が経験されていた群はそれ以外の群に比し生存率が有意に低かった。PEG施行時におけるアルブミン (Alb) 値が3.0g/dL以上の群はそれ未満の群より、また小野寺...

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Published in静脈経腸栄養 Vol. 27; no. 4; pp. 1071 - 1077
Main Authors 沖田, 由美, 矢木田, 早苗, 黒川, 典枝, 飯田, 武, 中嶋, 直美, 杉野, 香代子, 小川, 丈彦, 藏田, 明日香, 勝原, 優子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本静脈経腸栄養学会 2012
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ISSN1344-4980
1881-3623
DOI10.11244/jjspen.27.1071

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Summary:【目的】経皮内視鏡的胃瘻造設術Percutaneous endoscopic gastrostomy (以下PEGと略) を行った症例の長期予後について検討した。 【方法】2000年から2009年までに当院でPEGを行った227例を対象に追跡調査を行った。 【結果】追跡できたのは215例で平均追跡期間は559.2±521.2日。PEG後30日における生存率は95%、1年生存率は64.4%、5年生存率は25.1%であった。PEG前に誤嚥が経験されていた群はそれ以外の群に比し生存率が有意に低かった。PEG施行時におけるアルブミン (Alb) 値が3.0g/dL以上の群はそれ未満の群より、また小野寺の予後推定指数 (PNI) 35以上の群はそれ未満の群より生存率が有意に高く、その傾向は特にPEG施行後早期において顕著であった。 【結論】胃瘻造設前の誤嚥経験の有無は重要な予後予測因子である。またAlb値やPNIは造設後早期の予後予測の指標として有用である。
ISSN:1344-4980
1881-3623
DOI:10.11244/jjspen.27.1071