幼児における有能感と社会的受容感に対するほめ合う活動の影響について

幼児の学習や活動に対する動機づけを高めるために, 有能感を向上させることに着目した. 本研究では, 幼児期の子どもを対象として, 有能感および社会的受容感へのほめ合う活動を通じて, 影響について検討した. 調査対象は, 保育所に通園する年長児であり, 幼児一人ひとりに対して, クラスの友達から良いところを発表するほめ合う活動を行い, 有能感の向上を図った. その結果, ほめ合う活動あり群では, 全体・男子において「学習有能感」「運動有能感」, 全体・男子・女子において「友達からの受容感」, ほめ合う活動群では,全体において「友達からの受容感」に有意差が認められた. 本研究により, 保育所におけ...

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Published in日本社会福祉マネジメント学会誌 Vol. 3; pp. 32 - 39
Main Authors 渡邉 天海, 金井 智恵子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本社会福祉マネジメント学会 31.03.2023
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ISSN2436-4061
DOI10.50965/jasmjournal.3.0_32

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Summary:幼児の学習や活動に対する動機づけを高めるために, 有能感を向上させることに着目した. 本研究では, 幼児期の子どもを対象として, 有能感および社会的受容感へのほめ合う活動を通じて, 影響について検討した. 調査対象は, 保育所に通園する年長児であり, 幼児一人ひとりに対して, クラスの友達から良いところを発表するほめ合う活動を行い, 有能感の向上を図った. その結果, ほめ合う活動あり群では, 全体・男子において「学習有能感」「運動有能感」, 全体・男子・女子において「友達からの受容感」, ほめ合う活動群では,全体において「友達からの受容感」に有意差が認められた. 本研究により, 保育所におけるほめ合う活動により, 幼児期の子どもの有能感を向上させることで, 主体的な課題意欲につながる可能性がある.
ISSN:2436-4061
DOI:10.50965/jasmjournal.3.0_32