化学療法が奏効した鼻翼原発の硬化型横紋筋肉腫症例
硬化型横紋筋肉腫は横紋筋肉腫全体の1割程度と稀であり,頭頸部に好発する。今回,鼻翼に発生した硬化型横紋筋肉腫に対し,化学療法が奏効した症例を報告する。症例は26歳男性。左鼻翼の硬化型横紋筋肉腫に対し術前化学療法を3コース施行し,著明な縮小を認めた。その後,腫瘍切除術,遊離前腕皮弁による再建術を施行し,術後化学療法を4コース施行した。治療後13か月の時点で再発転移を認めていない。頭頸部原発の硬化型横紋筋肉腫は一般に予後不良とされているが,治療戦略を立てるうえで化学療法が有効な選択肢となる可能性がある。...
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Published in | 頭頸部外科 Vol. 33; no. 1; pp. 97 - 103 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
2023
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Subjects | |
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ISSN | 1349-581X 1884-474X |
DOI | 10.5106/jjshns.33.97 |
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Summary: | 硬化型横紋筋肉腫は横紋筋肉腫全体の1割程度と稀であり,頭頸部に好発する。今回,鼻翼に発生した硬化型横紋筋肉腫に対し,化学療法が奏効した症例を報告する。症例は26歳男性。左鼻翼の硬化型横紋筋肉腫に対し術前化学療法を3コース施行し,著明な縮小を認めた。その後,腫瘍切除術,遊離前腕皮弁による再建術を施行し,術後化学療法を4コース施行した。治療後13か月の時点で再発転移を認めていない。頭頸部原発の硬化型横紋筋肉腫は一般に予後不良とされているが,治療戦略を立てるうえで化学療法が有効な選択肢となる可能性がある。 |
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ISSN: | 1349-581X 1884-474X |
DOI: | 10.5106/jjshns.33.97 |