児の栄養法別による育児不安および対児感情の関連
目 的 本研究の目的は,完全母乳栄養法や混合・人工栄養法の児の栄養法別による育児不安および児に対する感情との関連を明らかにすることである。 対象と方法 産後1ヶ月健診に来院した褥婦148名を対象とし,質問紙調査によりデータ収集を行った。調査内容は,対象の背景,育児不安の内容,育児不安尺度(牧野,1982)対児感情尺度(花沢,2008)である。分析は,PASWVer17.0を使用し,有意水準は5%とした。 結 果 育児不安について,完全母乳栄養法の女性群の方が,混合・人工栄養法の女性群より育児不安が低かった(p<0.001)。対児感情について,拮抗指数において,有意差がみられ,完全母乳栄養...
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| Published in | 日本助産学会誌 Vol. 25; no. 2; pp. 225 - 232 |
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| Main Authors | , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本助産学会
2011
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| Subjects | |
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| ISSN | 0917-6357 1882-4307 |
| DOI | 10.3418/jjam.25.225 |
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| Summary: | 目 的 本研究の目的は,完全母乳栄養法や混合・人工栄養法の児の栄養法別による育児不安および児に対する感情との関連を明らかにすることである。 対象と方法 産後1ヶ月健診に来院した褥婦148名を対象とし,質問紙調査によりデータ収集を行った。調査内容は,対象の背景,育児不安の内容,育児不安尺度(牧野,1982)対児感情尺度(花沢,2008)である。分析は,PASWVer17.0を使用し,有意水準は5%とした。 結 果 育児不安について,完全母乳栄養法の女性群の方が,混合・人工栄養法の女性群より育児不安が低かった(p<0.001)。対児感情について,拮抗指数において,有意差がみられ,完全母乳栄養法の女性群の方が,児に対する肯定的,受容的な感情が高かった(p=0.039)。 結 論 母乳育児は育児不安軽減に対して有効性が高く,児に対する肯定的,受容的な感情が高まった。以上より,母乳育児の奨励は望ましいことであると考えられる。 |
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| ISSN: | 0917-6357 1882-4307 |
| DOI: | 10.3418/jjam.25.225 |