医薬品産業における広告の役割

マーケティングとは企業と消費者がコミュニケーションをとることであり,企業にとっての一手段として広告活動が存在する。医薬品産業は,これまで広告研究だけでなくマーケティング領域全体でも,研究対象に取り上げられることは非常に少なかった。しかし,売上高に対する広告宣伝費の割合が最も高い産業であり,そのため,本稿では医薬品産業における広告の役割について考察していく。 医薬品広告は,1965年(昭和40年)のアンプル風邪薬事件後に規制が行われたため,その役割は他の産業より相対的に早い時期に伝統的なパラダイムから脱却することができた。そこで,医薬品広告の新しいパラダイムについて,ブランドの観点から議論を行っ...

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Published in医療と社会 Vol. 8; no. 4; pp. 115 - 129
Main Author 冨田, 健司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 医療科学研究所 1999
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ISSN0916-9202
1883-4477
DOI10.4091/iken1991.8.4_115

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Summary:マーケティングとは企業と消費者がコミュニケーションをとることであり,企業にとっての一手段として広告活動が存在する。医薬品産業は,これまで広告研究だけでなくマーケティング領域全体でも,研究対象に取り上げられることは非常に少なかった。しかし,売上高に対する広告宣伝費の割合が最も高い産業であり,そのため,本稿では医薬品産業における広告の役割について考察していく。 医薬品広告は,1965年(昭和40年)のアンプル風邪薬事件後に規制が行われたため,その役割は他の産業より相対的に早い時期に伝統的なパラダイムから脱却することができた。そこで,医薬品広告の新しいパラダイムについて,ブランドの観点から議論を行っていく。
ISSN:0916-9202
1883-4477
DOI:10.4091/iken1991.8.4_115