緩和手術における腹腔鏡下手術の検討

緩和手術は切除不能悪性腫瘍患者の症状改善に有効性が期待できるが,苦痛を有する担癌患者に対する侵襲的治療であるため,新たな疼痛の追加や手術侵襲は最小限とすべきである.疼痛が少なく低侵襲な腹腔鏡下手術は有用と考えられる.2005年から2012年10月に施行された腹腔鏡下緩和手術43例について検討した. 平均手術時間119分,出血量25ml,平均経口摂取開始は3日であった.術後合併症発生率は10%,症状改善率は98%,在院死亡率は19%であった. 腹腔鏡下緩和手術は症状改善効果,術後経過において良好であり,予後が限定された患者に対する低侵襲手術として有用であると考えられた....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 74; no. 9; pp. 2364 - 2369
Main Authors 吉川, 征一郎, 福永, 正氣, 菅野, 雅彦, 平崎, 憲範, 李, 慶文, 永仮, 邦彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2013
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.74.2364

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Summary:緩和手術は切除不能悪性腫瘍患者の症状改善に有効性が期待できるが,苦痛を有する担癌患者に対する侵襲的治療であるため,新たな疼痛の追加や手術侵襲は最小限とすべきである.疼痛が少なく低侵襲な腹腔鏡下手術は有用と考えられる.2005年から2012年10月に施行された腹腔鏡下緩和手術43例について検討した. 平均手術時間119分,出血量25ml,平均経口摂取開始は3日であった.術後合併症発生率は10%,症状改善率は98%,在院死亡率は19%であった. 腹腔鏡下緩和手術は症状改善効果,術後経過において良好であり,予後が限定された患者に対する低侵襲手術として有用であると考えられた.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.74.2364