傍正中VA Aneurysmに対する (Trans-) Condylar Approach Suboccipital approachとの比較

「はじめに」椎骨動脈 - 後下小脳動脈分岐部動脈瘤(VA-PICA aneurysm)は通常正中から1cm以上側方に位置しており, 後頭下開頭によりclipping手術が行われてきた. しかし時にVAが偏在しているために動脈瘤が正中近くに位置していることがある. この部分は斜台下半分にあり, 両側は下部脳神経と頸静脈結節(jugular tubercule)があり, 深い溝状になっており, 後面には延髄がある. したがって動脈瘤のわずかな位置の相違でその手術難易度が極端に異なってしまう. 近年このような位置の疾患に対し, transcondylar approach(TCA)が手術法として開発...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 21; no. 4; pp. 263 - 268
Main Authors 大谷, 光弘, 井端, 由紀郎, 河瀬, 斌, 篠崎, 智文, 塩原, 隆造, 戸谷, 重雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 25.07.1993
日本脳卒中の外科研究会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs1987.21.4_263

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Summary:「はじめに」椎骨動脈 - 後下小脳動脈分岐部動脈瘤(VA-PICA aneurysm)は通常正中から1cm以上側方に位置しており, 後頭下開頭によりclipping手術が行われてきた. しかし時にVAが偏在しているために動脈瘤が正中近くに位置していることがある. この部分は斜台下半分にあり, 両側は下部脳神経と頸静脈結節(jugular tubercule)があり, 深い溝状になっており, 後面には延髄がある. したがって動脈瘤のわずかな位置の相違でその手術難易度が極端に異なってしまう. 近年このような位置の疾患に対し, transcondylar approach(TCA)が手術法として開発されている. 本論文ではその方法と従来から行われていたlateral suboccipital approach(LSA)の術野がどのように異なるかを明確にした上で, TCAの適応となる動脈瘤, 長所および短所について述べる.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.21.4_263