腹部刺創症例に対し刺創路造影併用CT検査と腹腔鏡検査が有用であった1例

症例は34歳,女性。自損行為によりナイフで腹部を刺傷し,当院に救急搬送された。造影CT検査では腹腔内に異常は認めなかったが,刺創路造影(stabography)を併用したCT検査により腹膜穿通が確認された。このため診断的腹腔鏡検査を行い,腹腔内臓器損傷のないことを確認し,開腹手術を回避した。腹部刺創症例の診断,治療方針の決定は困難であるが,低侵襲で正確な診断と加療を行うために,stabography併用CT検査と診断的腹腔鏡検査を行うことは有用と思われた。...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 32; no. 7; pp. 1209 - 1212
Main Authors 秦, 史壯, 北川, 真吾, 竹谷, 園生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腹部救急医学会 2012
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1340-2242
1882-4781
DOI10.11231/jaem.32.1209

Cover

More Information
Summary:症例は34歳,女性。自損行為によりナイフで腹部を刺傷し,当院に救急搬送された。造影CT検査では腹腔内に異常は認めなかったが,刺創路造影(stabography)を併用したCT検査により腹膜穿通が確認された。このため診断的腹腔鏡検査を行い,腹腔内臓器損傷のないことを確認し,開腹手術を回避した。腹部刺創症例の診断,治療方針の決定は困難であるが,低侵襲で正確な診断と加療を行うために,stabography併用CT検査と診断的腹腔鏡検査を行うことは有用と思われた。
ISSN:1340-2242
1882-4781
DOI:10.11231/jaem.32.1209