Invasive micropapillary carcinoma成分を伴ったS状結腸癌の1例
症例は48歳,女性.血便を主訴に近医を受診し,下部消化管内視鏡検査でS状結腸に2型腫瘍を認めた.生検で高分化型腺癌と診断され,当院に紹介受診となった.腹部CT検査で,肝S4に径3cmの腫瘤を認め,同時性肝転移と診断した.手術はS状結腸切除術および肝左葉切除術を施行した.病理組織学的所見でS状結腸癌の浸潤部にinvasive micropapillary carcinoma(IMPC)成分を認めた.IMPCはSiraunkgulらが1993年に提唱した浸潤性乳癌の新しい組織型であり,近年,他臓器での報告も認められるようになってきた.IMPC成分を有する大腸癌の報告は比較的稀であり,文献的考察を加...
Saved in:
| Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 74; no. 8; pp. 2234 - 2238 |
|---|---|
| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本臨床外科学会
2013
|
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
| DOI | 10.3919/jjsa.74.2234 |
Cover
| Summary: | 症例は48歳,女性.血便を主訴に近医を受診し,下部消化管内視鏡検査でS状結腸に2型腫瘍を認めた.生検で高分化型腺癌と診断され,当院に紹介受診となった.腹部CT検査で,肝S4に径3cmの腫瘤を認め,同時性肝転移と診断した.手術はS状結腸切除術および肝左葉切除術を施行した.病理組織学的所見でS状結腸癌の浸潤部にinvasive micropapillary carcinoma(IMPC)成分を認めた.IMPCはSiraunkgulらが1993年に提唱した浸潤性乳癌の新しい組織型であり,近年,他臓器での報告も認められるようになってきた.IMPC成分を有する大腸癌の報告は比較的稀であり,文献的考察を加え報告する. |
|---|---|
| ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
| DOI: | 10.3919/jjsa.74.2234 |