シメプレビル・ペグインターフェロン・リバビリン療法中に舞踏病様運動を認めたC型慢性肝炎の1例

71歳女性.55歳時に近医でC型慢性肝炎を指摘され,治療目的で当院当科を紹介受診.シメプレビル・ペグインターフェロン(以下Peg-IFN)・リバビリン療法を導入したが,治療開始4週後に右上下肢に限局し,上肢優位に内旋・外旋を繰り返す舞踏病様運動が出現した.頭部MRI検査では明らかな異常を認めず,治療中止1週間後に軽快した.インターフェロン(以下Interferon:IFN)治療中に舞踏病様運動を呈した症例は稀ながら報告がみられるものの,シメプレビルを初めとする新規直接作用型抗ウイルス薬の治療中では報告がなく,C型慢性肝炎に対する治療の際には今後の新規治療導入時も含めて留意すべき副作用と考えられ...

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Published in肝臓 Vol. 56; no. 3; pp. 103 - 108
Main Authors 伊藤, 潤, 住吉, 信一, 木次, 健介, 川田, 一仁, 小林, 良正, 影山, 富士人, 川村, 欣也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本肝臓学会 2015
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ISSN0451-4203
1881-3593
DOI10.2957/kanzo.56.103

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Summary:71歳女性.55歳時に近医でC型慢性肝炎を指摘され,治療目的で当院当科を紹介受診.シメプレビル・ペグインターフェロン(以下Peg-IFN)・リバビリン療法を導入したが,治療開始4週後に右上下肢に限局し,上肢優位に内旋・外旋を繰り返す舞踏病様運動が出現した.頭部MRI検査では明らかな異常を認めず,治療中止1週間後に軽快した.インターフェロン(以下Interferon:IFN)治療中に舞踏病様運動を呈した症例は稀ながら報告がみられるものの,シメプレビルを初めとする新規直接作用型抗ウイルス薬の治療中では報告がなく,C型慢性肝炎に対する治療の際には今後の新規治療導入時も含めて留意すべき副作用と考えられる.
ISSN:0451-4203
1881-3593
DOI:10.2957/kanzo.56.103