麻疹ワクチン及びポリオ生ワクチン累積接種率全国調査結果

我々は2002年に, 日本全国から5,000人の3歳児を無作為抽出して調査標本とし, この標本における麻疹ワクチン接種月齢を調査して, 月齢ごとの麻疹ワクチン累積接種率を求めた.この調査によって日本における麻疹ワクチン累積接種率は生後18カ月で61.7±1.6%, 24カ月で79.6±1.3%, 生後36カ月で86.9±1.1%であることが判明した.2003年に調査した麻疹ワクチン累積接種率を2002年の結果と比較すると, 2003年に満3歳に達した小児群では2002年に満3歳になった小児群に比べて全体的に累積接種率が改善しており, 特に1歳代での改善が目立った.これは麻疹ワクチン接種担当者な...

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Published in感染症学雑誌 Vol. 79; no. 1; pp. 7 - 12
Main Authors 高山, 直秀, 宮村, 達男, 加藤, 達夫, 崎山, 弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本感染症学会 01.01.2005
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ISSN0387-5911
1884-569X
DOI10.11150/kansenshogakuzasshi1970.79.7

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Summary:我々は2002年に, 日本全国から5,000人の3歳児を無作為抽出して調査標本とし, この標本における麻疹ワクチン接種月齢を調査して, 月齢ごとの麻疹ワクチン累積接種率を求めた.この調査によって日本における麻疹ワクチン累積接種率は生後18カ月で61.7±1.6%, 24カ月で79.6±1.3%, 生後36カ月で86.9±1.1%であることが判明した.2003年に調査した麻疹ワクチン累積接種率を2002年の結果と比較すると, 2003年に満3歳に達した小児群では2002年に満3歳になった小児群に比べて全体的に累積接種率が改善しており, 特に1歳代での改善が目立った.これは麻疹ワクチン接種担当者など予防接種関係者が長年にわたり, 麻疹ワクチン接種率の向上のために努力した結果と考えられる.2003年には全国麻疹ワクチン累積接種率調査とともに全国ポリオ生ワクチン (OPV) 累積接種率をはじめて調査した.OPV 1回目の累積接種率は, 生後6カ月で44.2±1.5%, 12カ月で85.5±1.1%, 36カ月で94.7±0.8%であった.OPV 2回目の累積接種率は, 生後12カ月で42.3±1.5%, 18カ月で'73.5±1.3%, 36カ月で90.7±0.9%と1回目よりやや低かった.
ISSN:0387-5911
1884-569X
DOI:10.11150/kansenshogakuzasshi1970.79.7