Amplatzer duct occluder の外科的回収術を施行した動脈管開存症の1例
症例は1歳7カ月,女児.最大径7.8 mmのKrichenko D型の動脈管開存症(patent ductus arteriosus : PDA)に対してAmplatzer duct occluder(ADO)治療を行ったが,直後の造影でデバイスの傾斜と遺残短絡を認めた.その後徐々に短絡量増加,左肺動脈入口部占拠の進行のため留置後第2病日に外科的回収術を施行した.胸骨正中切開,人工心肺を確立しPDAを剥離すると前壁にADOのretention discによる著明な突出を認めた.心停止下に主肺動脈を切開しADOはPDAに嵌頓しており直接引き抜くことは困難であった.デリバリーケーブルを介してシース...
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Published in | 日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 44; no. 1; pp. 25 - 28 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
2015
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Subjects | |
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ISSN | 0285-1474 1883-4108 |
DOI | 10.4326/jjcvs.44.25 |
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Summary: | 症例は1歳7カ月,女児.最大径7.8 mmのKrichenko D型の動脈管開存症(patent ductus arteriosus : PDA)に対してAmplatzer duct occluder(ADO)治療を行ったが,直後の造影でデバイスの傾斜と遺残短絡を認めた.その後徐々に短絡量増加,左肺動脈入口部占拠の進行のため留置後第2病日に外科的回収術を施行した.胸骨正中切開,人工心肺を確立しPDAを剥離すると前壁にADOのretention discによる著明な突出を認めた.心停止下に主肺動脈を切開しADOはPDAに嵌頓しており直接引き抜くことは困難であった.デリバリーケーブルを介してシース内へ収納し嵌頓を解消し回収した.PDAを結紮閉鎖し手術を終了した.ADOの外科的回収の報告は少なく今回得られた知見を加えて報告する. |
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ISSN: | 0285-1474 1883-4108 |
DOI: | 10.4326/jjcvs.44.25 |