回復期リハビリテーション病棟における薬剤師の処方支援の特徴 医師・薬剤師間のタスク・シェア/タスク・シフトを推進する取り組みの現状調査

「緒言」高齢化の進展や, パンデミックを含む各種災害の発生など, 近年, 医療に対する需要はますます高まっている. これは, 医療従事者の人員不足や労働環境の悪化につながり, ひいては医療の質の低下につながることが懸念される. 医療従事者のうち医師の業務は, 医療技術の高度化への対応や書類作成等の事務的な業務増加により, 特にその負担増加が注目されている. 2024年には, 医師の時間外労働の上限規制が適応されることが決まっており, 医師から各医療職種へのタスク・シェア/タスク・シフトの推進が喫緊の課題となっている. タスク・シェア/タスク・シフトは労働環境の側面のみならず, 各医療職種の専門...

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Published in医療薬学 Vol. 48; no. 10; pp. 463 - 470
Main Authors 鈴木, 亮平, 見城, 昌邦, 酒井, 隆全, 高橋, 昌明, 金子, 真理子, 饗場, 郁子, 打矢, 貴子, 長岡, 宏一, 竹内, 裕喜, 大津, 史子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 10.10.2022
日本医療薬学会
Subjects
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ISSN1346-342X
1882-1499
DOI10.5649/jjphcs.48.463

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Summary:「緒言」高齢化の進展や, パンデミックを含む各種災害の発生など, 近年, 医療に対する需要はますます高まっている. これは, 医療従事者の人員不足や労働環境の悪化につながり, ひいては医療の質の低下につながることが懸念される. 医療従事者のうち医師の業務は, 医療技術の高度化への対応や書類作成等の事務的な業務増加により, 特にその負担増加が注目されている. 2024年には, 医師の時間外労働の上限規制が適応されることが決まっており, 医師から各医療職種へのタスク・シェア/タスク・シフトの推進が喫緊の課題となっている. タスク・シェア/タスク・シフトは労働環境の側面のみならず, 各医療職種の専門性を発揮する機会が増えることで, より質の高い医療やきめ細やかなケアの提供, 安定かつ継続的な医療の維持に貢献することが期待されている. 回復期リハビリテーション病棟(回リハ病棟)では, 急性期病院で脳卒中や骨折, 関節疾患の手術などの急性期治療を終えた患者に対して, 自宅や社会に戻れるようactivities of daily living(ADL)の改善や維持を目的にリハビリテーションを中心とした治療が行われている.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.48.463