リンパ節転移を認めた5mmの直腸神経内分泌腫瘍 G1の1例

症例は39歳,男性.便潜血陽性を主訴に前医を受診し,下部消化管内視鏡検査にて下部直腸に5mmの粘膜下腫瘍を認めた.内視鏡的切除術を施行し,病理診断でneuroendocrine tumor(NET),G1,5mm,sm浸潤,リンパ管侵襲陽性と診断されたため,追加切除を施行した.病理診断にて原発部位の遺残は認めなかったが,251番リンパ節に転移を認めた.外来にて経過観察中である.直腸NETでは深達度がsmまで,腫瘍径6mm以下ではリンパ節転移は極めてまれとされ経過観察が可能という報告もあるが,リンパ管侵襲陽性の場合は,追加切除または慎重なフォローアップが必要と考えられた....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 79; no. 4; pp. 854 - 857
Main Authors 原, 拓央, 小竹, 優範, 垣内, 大毅, 大島, 正寛, 加藤, 洋介, 羽田, 匡宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2018
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.79.854

Cover

More Information
Summary:症例は39歳,男性.便潜血陽性を主訴に前医を受診し,下部消化管内視鏡検査にて下部直腸に5mmの粘膜下腫瘍を認めた.内視鏡的切除術を施行し,病理診断でneuroendocrine tumor(NET),G1,5mm,sm浸潤,リンパ管侵襲陽性と診断されたため,追加切除を施行した.病理診断にて原発部位の遺残は認めなかったが,251番リンパ節に転移を認めた.外来にて経過観察中である.直腸NETでは深達度がsmまで,腫瘍径6mm以下ではリンパ節転移は極めてまれとされ経過観察が可能という報告もあるが,リンパ管侵襲陽性の場合は,追加切除または慎重なフォローアップが必要と考えられた.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.79.854