形状記憶高分子を用いたメカノバイオマテリアルの開発

細胞機能を司る要因として、生化学的、物理的、構造力学的シグナルなどが知られており、これらが時空間的に複雑に関わりあうことで生命システムが成り立っている。中でも、弾性やトポロジーなど細胞足場の物性が発生、組織の再生、病気の発症などの生命現象と密接に関係することが明らかにされつつある。しかしながら、従来検討されている基材(足場)材料の構造力学的特性は培養中一定、すなわち静的システムが採用されており、生体内における細胞・組織周囲の動的環境とは異なる。本発表では、この生体内と生体外のギャップを埋めるべく、形状記憶高分子を基軸とした新規動的培養基材材料の開発を行い、メカノバイオマテリアルとしての可能性に...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in生体医工学 Vol. Annual58; no. Abstract; p. 220
Main Authors 荏原, 充宏, 宇都, 甲一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2020
Online AccessGet full text
ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual58.220

Cover

More Information
Summary:細胞機能を司る要因として、生化学的、物理的、構造力学的シグナルなどが知られており、これらが時空間的に複雑に関わりあうことで生命システムが成り立っている。中でも、弾性やトポロジーなど細胞足場の物性が発生、組織の再生、病気の発症などの生命現象と密接に関係することが明らかにされつつある。しかしながら、従来検討されている基材(足場)材料の構造力学的特性は培養中一定、すなわち静的システムが採用されており、生体内における細胞・組織周囲の動的環境とは異なる。本発表では、この生体内と生体外のギャップを埋めるべく、形状記憶高分子を基軸とした新規動的培養基材材料の開発を行い、メカノバイオマテリアルとしての可能性について検討した。
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual58.220