通所リハビリテーション利用者におけるサルコペニアの有病率と危険因子
目的:通所リハビリテーション利用者のサルコペニアの有病率を明らかにする.また,サルコペニアとなりうる危険因子を明らかにする.対象:当事業所の利用者104名を対象(男性56名,女性48名,平均年齢78.6±7.7歳)とした.方法:サルコペニアの診断はAWGSの診断アルゴリズムを基準に分類した.サルコペニアの危険因子の調査では①脳血管疾患,②高血圧,③呼吸器疾患,④循環器疾患,⑤整形疾患,⑥骨折,⑦がん,⑧難病,⑨糖尿病,⑩過去1年間の転倒歴の10項目を調査した.結果:有病率はサルコペニア51.9%であった.サルコペニアの危険因子として「がん」「転倒歴」の項目に有意差が認められた.結語:要支援・要...
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Published in | 日本老年医学会雑誌 Vol. 57; no. 2; pp. 149 - 154 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本老年医学会
25.04.2020
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Subjects | |
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ISSN | 0300-9173 |
DOI | 10.3143/geriatrics.57.149 |
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Summary: | 目的:通所リハビリテーション利用者のサルコペニアの有病率を明らかにする.また,サルコペニアとなりうる危険因子を明らかにする.対象:当事業所の利用者104名を対象(男性56名,女性48名,平均年齢78.6±7.7歳)とした.方法:サルコペニアの診断はAWGSの診断アルゴリズムを基準に分類した.サルコペニアの危険因子の調査では①脳血管疾患,②高血圧,③呼吸器疾患,④循環器疾患,⑤整形疾患,⑥骨折,⑦がん,⑧難病,⑨糖尿病,⑩過去1年間の転倒歴の10項目を調査した.結果:有病率はサルコペニア51.9%であった.サルコペニアの危険因子として「がん」「転倒歴」の項目に有意差が認められた.結語:要支援・要介護高齢者(特にがん,転倒歴を有する者)はサルコペニアのリスクが非常に高く,早期からの介入が望まれる. |
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ISSN: | 0300-9173 |
DOI: | 10.3143/geriatrics.57.149 |