身体機能障害を抱える脳卒中患者の生活の再構築に向けた看護介入の検討
本研究は,身体障害を抱えた脳卒中患者の生活の再構築を支援する具体的な看護介入を検討することを目的とした。研究対象者は,初発の脳卒中により麻痺をはじめとする身体機能障害をもつ者とした。脳卒中患者の体験を患者の語りを通して探求した予備調査をもとに,看護介入プロトコルを作成した。研究参加の協力が得られ,退院までかかわった7事例は全員男性で,年齢は49歳~70歳であった。入院中の面接はプロトコルに従って行われ,1人あたり3~6回で,1回の面接時間は5~111分であった。対象者たちの「語り」は,ネガティブな感情の表出から,介入の回が進むにつれ人生における罹患の意味づけをする内容に変化していた。また,研究...
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| Published in | 日本看護研究学会雑誌 Vol. 38; no. 1; pp. 1_113 - 1_125 |
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| Main Author | |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本看護研究学会
20.04.2015
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 2188-3599 2189-6100 |
| DOI | 10.15065/jjsnr.20141107006 |
Cover
| Summary: | 本研究は,身体障害を抱えた脳卒中患者の生活の再構築を支援する具体的な看護介入を検討することを目的とした。研究対象者は,初発の脳卒中により麻痺をはじめとする身体機能障害をもつ者とした。脳卒中患者の体験を患者の語りを通して探求した予備調査をもとに,看護介入プロトコルを作成した。研究参加の協力が得られ,退院までかかわった7事例は全員男性で,年齢は49歳~70歳であった。入院中の面接はプロトコルに従って行われ,1人あたり3~6回で,1回の面接時間は5~111分であった。対象者たちの「語り」は,ネガティブな感情の表出から,介入の回が進むにつれ人生における罹患の意味づけをする内容に変化していた。また,研究者に向けて発せられた「語り」は,聴く者の存在により心の整理をしているとみてとれた。これらから作成したプロトコルは,生活の再構築に向けた看護介入として有用であると考えられた。 |
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| ISSN: | 2188-3599 2189-6100 |
| DOI: | 10.15065/jjsnr.20141107006 |