当院における下肢静脈瘤に対するシアノアクリレート血管内塞栓術治療の早期成績
当院におけるシアノアクリレートを用いた血管内塞栓術(CAC)の早期治療成績について報告する.症例は2022年1月から2023年10月までの連続300例,414肢,436本で,大伏在静脈258本,小伏在静脈131本,副伏在静脈47本であった.平均観察期間は22±4.7カ月で,伏在静脈瘤の閉塞率が98.9%であった.合併症として神経障害の発生を認めなかった.また,Hypersensitivity Reaction(HSR)の発症率は8.5%(35/414肢)であり,すべて筋膜外走行の大伏在静脈の症例であった.HSRの治療においてはH1受容体拮抗薬にて術後4週までには全例軽快し,ステロイドを要した症...
Saved in:
| Published in | The Japanese Journal of Phlebology Vol. 36; no. 1; pp. 39 - 43 |
|---|---|
| Main Author | |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本静脈学会
27.03.2025
Japanese Society of Phlebology |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0915-7395 2186-5523 |
| DOI | 10.7134/phlebol.24-26 |
Cover
| Summary: | 当院におけるシアノアクリレートを用いた血管内塞栓術(CAC)の早期治療成績について報告する.症例は2022年1月から2023年10月までの連続300例,414肢,436本で,大伏在静脈258本,小伏在静脈131本,副伏在静脈47本であった.平均観察期間は22±4.7カ月で,伏在静脈瘤の閉塞率が98.9%であった.合併症として神経障害の発生を認めなかった.また,Hypersensitivity Reaction(HSR)の発症率は8.5%(35/414肢)であり,すべて筋膜外走行の大伏在静脈の症例であった.HSRの治療においてはH1受容体拮抗薬にて術後4週までには全例軽快し,ステロイドを要した症例を認めなかった.本治療は良好な閉塞率を示し,神経障害の発症率が低く,有用な治療と考えられた. |
|---|---|
| ISSN: | 0915-7395 2186-5523 |
| DOI: | 10.7134/phlebol.24-26 |