地すべり対策用集水井を利用した新潟県十日町市松之山光間地区における温泉流出量の評価

本研究は,新潟県十日町市松之山光間地区において5カ所の地すべり対策用集水井を利用して温泉流出量評価を実施した。本地区の地すべり対策用集水井2本から採水された試料は,Na-Cl型で酸素,水素安定同位体比が高い値を示した。酸素,水素安定同位体比の結果から,その試料は,温泉水と天水起源の地下水との混合により形成されたと考えられた。そして,温泉水と天水起源の地下水との混合率をCl-濃度を用いた二成分混合モデルにより評価した結果,温泉水の混合率は約5~14%であった。さらに,その混合率に計測した集水井の排水量をかけると2本の集水井からの年間温泉流出量は,約4.5×105Lであると推定された。...

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Published inChikasui Gakkai shi Vol. 60; no. 4; pp. 511 - 516
Main Authors 宮越, 昭暢, 大里, 和己, 佐藤, 真丈, 杉田, 創, 村岡, 洋文, 柳澤, 教雄, 佐々木, 宗健, 井岡, 聖一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Tsukuba 公益社団法人 日本地下水学会 30.11.2018
Japan Science and Technology Agency
Subjects
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ISSN0913-4182
2185-5943
DOI10.5917/jagh.60.511

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Summary:本研究は,新潟県十日町市松之山光間地区において5カ所の地すべり対策用集水井を利用して温泉流出量評価を実施した。本地区の地すべり対策用集水井2本から採水された試料は,Na-Cl型で酸素,水素安定同位体比が高い値を示した。酸素,水素安定同位体比の結果から,その試料は,温泉水と天水起源の地下水との混合により形成されたと考えられた。そして,温泉水と天水起源の地下水との混合率をCl-濃度を用いた二成分混合モデルにより評価した結果,温泉水の混合率は約5~14%であった。さらに,その混合率に計測した集水井の排水量をかけると2本の集水井からの年間温泉流出量は,約4.5×105Lであると推定された。
Bibliography:ObjectType-Article-1
SourceType-Scholarly Journals-1
ObjectType-Feature-2
content type line 14
ISSN:0913-4182
2185-5943
DOI:10.5917/jagh.60.511