伊藤病院での甲状腺癌に対する分子標的薬使用の取り組み

「根治切除不能な分化型甲状腺癌」に対して2014年6月ソラフェニブ(ネクサバールⓇ)が,「根治切除不能な甲状腺癌」に対して2015年5月レンバチニブ(レンビマⓇ)が使用可能となった。各々,分子標的薬特有の副作用があり,そのマネジメントをいかに行い,安全・適正に使用していくかが大切である。甲状腺専門病院である当院では,医師,薬剤師,看護師,栄養士,検査室,医事が化学療法ワーキンググループを通じて,分子標的薬の運用方法を検討してきた。国立がん研究センター東病院の見学などを通じてそのマネジメントを学び,当院の実情に則した,外来から入院までのクリニカルパスの作成や,薬剤師によるテレフォンフォローアップ...

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Published in日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 Vol. 32; no. 3; pp. 159 - 165
Main Authors 田原, 信, 大野, 希, 伊藤, 公一, 板垣, 陽香, 塩谷, 純子, 鈴木, 章史, 平野, 昌美, 野中, 榮夫, 宮崎, 直子, 横塚, 智, 高橋, 優香, 佐々木, 太郎, 杉野, 公則, 輿水, やよい
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会 2015
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ISSN2186-9545
DOI10.11226/jaesjsts.32.3_159

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Summary:「根治切除不能な分化型甲状腺癌」に対して2014年6月ソラフェニブ(ネクサバールⓇ)が,「根治切除不能な甲状腺癌」に対して2015年5月レンバチニブ(レンビマⓇ)が使用可能となった。各々,分子標的薬特有の副作用があり,そのマネジメントをいかに行い,安全・適正に使用していくかが大切である。甲状腺専門病院である当院では,医師,薬剤師,看護師,栄養士,検査室,医事が化学療法ワーキンググループを通じて,分子標的薬の運用方法を検討してきた。国立がん研究センター東病院の見学などを通じてそのマネジメントを学び,当院の実情に則した,外来から入院までのクリニカルパスの作成や,薬剤師によるテレフォンフォローアップの試み,副作用パンフレットの活用などを行っている。多職種が関わるチーム医療の一つがこの分子標的薬導入である。当院での取り組みが,「甲状腺を病む方々のために」参考になれば幸甚である。
ISSN:2186-9545
DOI:10.11226/jaesjsts.32.3_159