心臓自律神経系活動の時系列データによる睡眠効率推定

健康管理を目的とした睡眠管理の方法として,在宅で簡易に睡眠計測を行う研究が多く報告されているが確立した手法は存在しない.本研究では,夜間睡眠ポリグラフ(Polysomnography: PSG)検査を実施し,睡眠中の心臓自律神経系活動の時系列データを使用し視察判定で得られた睡眠効率との関連性について評価することを目的とした.心臓自律神経系活動については,PSG検査で記録された心拍数と心臓自律神経系活動の指標の一つであるトーン-エントロピー法のエントロピー値の時系列データから睡眠効率の値についてピアソン相関係数を使用し評価を行った.結果として,心拍数の時系列データの傾きと睡眠時間,深睡眠の出現率...

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Published inTransactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. Annual60; no. Abstract; p. 254_1
Main Authors 玉元, 由果莉, 中村, 英夫, 藤江, 建朗
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2022
Japanese Society for Medical and Biological Engineering
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual60.254_1

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Summary:健康管理を目的とした睡眠管理の方法として,在宅で簡易に睡眠計測を行う研究が多く報告されているが確立した手法は存在しない.本研究では,夜間睡眠ポリグラフ(Polysomnography: PSG)検査を実施し,睡眠中の心臓自律神経系活動の時系列データを使用し視察判定で得られた睡眠効率との関連性について評価することを目的とした.心臓自律神経系活動については,PSG検査で記録された心拍数と心臓自律神経系活動の指標の一つであるトーン-エントロピー法のエントロピー値の時系列データから睡眠効率の値についてピアソン相関係数を使用し評価を行った.結果として,心拍数の時系列データの傾きと睡眠時間,深睡眠の出現率の相関係数はr=0.54,r=0.61であった.また,エントロピー値の時系列データの傾きと睡眠効率の間ではr=0.72と高い相関関係が確認された.本研究結果より,エントロピー値の時系列データの傾きにより睡眠効率の推定の可能性が示唆された.
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual60.254_1