人工肛門閉鎖術における手術部位感染の臨床病理学的検討
目的:人工肛門閉鎖術後の手術部位感染について臨床病理学的に検討し,Incisional SSI の減少方法について考察した. 対象:みつわ台総合病院で人工肛門閉鎖術を施行した 23 例.ストマの種別,ストマ造設からの期間,手術時間,出血量,吻合方法,創部ドレナージ,周術期輸血等を評価項目とし,SSI との関連を検討した.結果:SSI は 6 例,そのうち Incisional SSI は 5 例 (21.7%) に発生した.SSI と各因子との関連に統計学的有意差は認めなかったが,無輸血例,回腸ストマ例では SSI を認めず,皮下ペンローズや環状皮膚縫合などの創部ドレナージ例では Incisi...
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| Published in | 日大医学雑誌 Vol. 71; no. 4; pp. 252 - 255 |
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| Main Authors | , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本大学医学会
01.08.2012
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0029-0424 1884-0779 |
| DOI | 10.4264/numa.71.252 |
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| Summary: | 目的:人工肛門閉鎖術後の手術部位感染について臨床病理学的に検討し,Incisional SSI の減少方法について考察した. 対象:みつわ台総合病院で人工肛門閉鎖術を施行した 23 例.ストマの種別,ストマ造設からの期間,手術時間,出血量,吻合方法,創部ドレナージ,周術期輸血等を評価項目とし,SSI との関連を検討した.結果:SSI は 6 例,そのうち Incisional SSI は 5 例 (21.7%) に発生した.SSI と各因子との関連に統計学的有意差は認めなかったが,無輸血例,回腸ストマ例では SSI を認めず,皮下ペンローズや環状皮膚縫合などの創部ドレナージ例では Incisional SSI は低率であった.結語:人工肛門閉鎖術創に環状皮膚縫合などの十分なドレナージ効果を付加することは,Incisional SSI 減少に寄与する可能性がある. |
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| ISSN: | 0029-0424 1884-0779 |
| DOI: | 10.4264/numa.71.252 |