市販のコンデンサを電極とした呼吸・心拍波形計測

超高齢社会を迎えた我が国では、簡便な方法で健康モニタリングが行えるシステムの需要が高まっている。呼吸や心拍波形の計測は、健康モニタリングに心肺機能の評価に有効な情報を与える。心拍波形計測では、心電図や光電脈波など身体にセンサを接触する必要がある。日常的な健康モニタリングにおいて、センサの身体への長時間の接触は、不快感や肌荒れなどの問題を引き起こす。そのため、非接触で計測可能なシステムは望まれている。これまでに非接触な心拍波形計測は、静電容量センサやカメラを用いた方法が提案されている。我々は、結合容量電極を用いた呼吸や心拍波形の計測を提案してきた。この方法は、1つの電極(センサ)のみで呼吸と心拍...

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Published inTransactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. Annual62; no. Abstract; p. 222_1
Main Authors 松本, 和磨, 上田, 智章, 岩井, 守生, 小林, 宏一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2024
Japanese Society for Medical and Biological Engineering
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual62.222_1

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Summary:超高齢社会を迎えた我が国では、簡便な方法で健康モニタリングが行えるシステムの需要が高まっている。呼吸や心拍波形の計測は、健康モニタリングに心肺機能の評価に有効な情報を与える。心拍波形計測では、心電図や光電脈波など身体にセンサを接触する必要がある。日常的な健康モニタリングにおいて、センサの身体への長時間の接触は、不快感や肌荒れなどの問題を引き起こす。そのため、非接触で計測可能なシステムは望まれている。これまでに非接触な心拍波形計測は、静電容量センサやカメラを用いた方法が提案されている。我々は、結合容量電極を用いた呼吸や心拍波形の計測を提案してきた。この方法は、1つの電極(センサ)のみで呼吸と心拍波形(心臓動体波)を計測でき、胸部や背中の1点から計測可能な特徴がある。しかし、現状の結合容量電極は、約700×700×33 mmの大きさがあり、実用的には改善が必要である。 そこで今回は、市販の小型なセラミックコンデンサを電極とした呼吸・心拍波形計測システムを開発した。本システムでは、従来の大きな結合容量電極に代わり、約5×3×1 mmの大きさのセラミックコンデンサを電極としたことにより、小型化かつ安価で実現可能である。本システムにより計測した呼吸および心拍波形を示し、この特徴を報告する。
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual62.222_1