高齢者外反母趾足の足部表面形状特性の分析と足型分類

正常足と外反母趾足の形状特性を抽出することを目的として,70歳以上の高齢者937名の足部表面形状を測定した.そのうち489名分のデータ分析の結果を報告する.機器は3次元足部形状測定装置INFOOT(アイウェアラボラトリー)を使用した.得られた足部表面形状の点群データから足相同モデルを構築し,相同モデル間の違いを表す形態間距離を算出して,多次元尺度構成法で形状特性を分析した.高齢者の外反母趾足の形状特性に関して,母趾外反と踵外反,アーチ扁平の型だけではなく,正常足並みのアーチ高さを持つ母趾外反型も存在した.外反母趾足の形状型に性別特有の型は無いが,女性には扁平が強くなる足が多かった.外反母趾足に...

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Published inバイオメカニズム学会誌 Vol. 34; no. 2; pp. 149 - 156
Main Author 金, 承革
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published バイオメカニズム学会 2010
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ISSN0285-0885
DOI10.3951/sobim.34.149

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Summary:正常足と外反母趾足の形状特性を抽出することを目的として,70歳以上の高齢者937名の足部表面形状を測定した.そのうち489名分のデータ分析の結果を報告する.機器は3次元足部形状測定装置INFOOT(アイウェアラボラトリー)を使用した.得られた足部表面形状の点群データから足相同モデルを構築し,相同モデル間の違いを表す形態間距離を算出して,多次元尺度構成法で形状特性を分析した.高齢者の外反母趾足の形状特性に関して,母趾外反と踵外反,アーチ扁平の型だけではなく,正常足並みのアーチ高さを持つ母趾外反型も存在した.外反母趾足の形状型に性別特有の型は無いが,女性には扁平が強くなる足が多かった.外反母趾足には2通りの形状タイプが存在し,それぞれ異なる変形メカニズムが存在する可能性が示唆される.
ISSN:0285-0885
DOI:10.3951/sobim.34.149