赤外線カメラを用いた姿勢遷移追従可能な起き上がり検知システムの提案

要介護者が深夜にベッドから抜け出し、徘徊中に転倒し怪我をしてしまう事案の防止のために、就寝時の起き上がりを検知するシステムが数多く提案されている。また、要介護者ごとにベッドを抜け出す頻度や怪我のしやすさに違いがあるため、検知感度を個人ごとに調整できることが望ましい。しかし、現状のシステムの多くは単純にセンサの接触か、判別した要介護者の状態によって検知を行うものであるため、検知感度の細かな調整が難しい。この問題は、起き上がり動作と共に線形に変化するパラメータを使用することで解決ができる。そこで本研究では、就寝時に露出し、起き上がり動作時に床から天井の方向に動く部位である頭部に着目した。ベッド直上...

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Published inTransactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. Annual62; no. Abstract; p. 255_1
Main Authors 阿部, 健人, 岩井, 守生, 小林, 宏一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2024
Japanese Society for Medical and Biological Engineering
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual62.255_1

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Summary:要介護者が深夜にベッドから抜け出し、徘徊中に転倒し怪我をしてしまう事案の防止のために、就寝時の起き上がりを検知するシステムが数多く提案されている。また、要介護者ごとにベッドを抜け出す頻度や怪我のしやすさに違いがあるため、検知感度を個人ごとに調整できることが望ましい。しかし、現状のシステムの多くは単純にセンサの接触か、判別した要介護者の状態によって検知を行うものであるため、検知感度の細かな調整が難しい。この問題は、起き上がり動作と共に線形に変化するパラメータを使用することで解決ができる。そこで本研究では、就寝時に露出し、起き上がり動作時に床から天井の方向に動く部位である頭部に着目した。ベッド直上の天井に赤外線カメラを設置し、撮影をすることで、その映像中の頭部領域の大きさは起き上がり動作時に大きくなる。このことより要介護者の起き上がりを検知するシステムの開発を行った。頭部領域の定義は髪を含む頭頂部から顎までの範囲であり、輝度値の変化を基に推定する。 起き上がりの動画を用いて検証を行った結果、上体とベッド間の角度に対応して線形的に頭部領域の大きさが変化することを確認し、閾値を任意に調整することで状態判別が可能であることが分かったので報告する。
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual62.255_1