当施設における NIPRO 左心補助人工心臓の臨床成績

補助人工心臓 (VAD) は末期心不全に対する外科治療として有効とされ,心臓移植までのブリッジやdestination therapy として使用されている.しかしながら,日本では極端なドナー不足や VAD の使用制限などの臓器移植システムに問題がある.最近まで認可がおりていたのは体外式補助人工心臓 (NIPRO VAD) のみであった.本研究では,NIPRO VAD を用いた左室補助人工心臓 (LVAD) の結果を報告する.2006 年から 2009 年までに 8 例に NIPRO 型 LVAD が植え込まれた.急性心筋梗塞による心原性ショックに対する LVAD の治療成績は不良であったが,...

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Published in日大医学雑誌 Vol. 70; no. 5; pp. 230 - 236
Main Authors 木村, 玄, 畑, 博明, 秦, 光賢, 高山, 忠輝, 塩野, 元美, 吉武, 勇, 和久井, 真司, 新野, 哲也, 中田, 中金一, 平山, 篤志, 瀬在, 明, 宇野澤, 聡, 飯田, 充, 国本, 聡, 瀬在, 幸安, 中井, 俊子, 笠巻, 祐二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本大学医学会 01.10.2011
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ISSN0029-0424
1884-0779
DOI10.4264/numa.70.230

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Summary:補助人工心臓 (VAD) は末期心不全に対する外科治療として有効とされ,心臓移植までのブリッジやdestination therapy として使用されている.しかしながら,日本では極端なドナー不足や VAD の使用制限などの臓器移植システムに問題がある.最近まで認可がおりていたのは体外式補助人工心臓 (NIPRO VAD) のみであった.本研究では,NIPRO VAD を用いた左室補助人工心臓 (LVAD) の結果を報告する.2006 年から 2009 年までに 8 例に NIPRO 型 LVAD が植え込まれた.急性心筋梗塞による心原性ショックに対する LVAD の治療成績は不良であったが,劇症型心筋炎や心臓移植までの橋渡し治療として,LVAD 治療は有効であった.
ISSN:0029-0424
1884-0779
DOI:10.4264/numa.70.230