敵対的生成ネットワークで合成したPET画像における定量性に対する学習条件の影響
[目的]画像再構成や補正、或いは学習用画像の合成に対して、敵対的生成ネットワーク(GAN)が有効である(Kimura, ANM, 512, 2020)。一方、特にPETでは、画素値が Bq/mLという単位を有することから、定量性を確保しなければならない。そこで本研究では、CycleGANで合成したPET画像の定量性と学習条件の関係を検討する。[方法]Aβの集積がpositiveな画像を合成するために、negative及びpositive画像を用いてCycleGANを学習した。学習曲線において、収束したと見做せる学習回数の範囲(800回~1200回)での合成画像を比較した。CycleGANでは、...
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| Published in | Transactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. Annual60; no. Abstract; p. 152_1 |
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| Main Authors | , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
公益社団法人 日本生体医工学会
2022
Japanese Society for Medical and Biological Engineering |
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| ISSN | 1347-443X 1881-4379 |
| DOI | 10.11239/jsmbe.Annual60.152_1 |
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| Summary: | [目的]画像再構成や補正、或いは学習用画像の合成に対して、敵対的生成ネットワーク(GAN)が有効である(Kimura, ANM, 512, 2020)。一方、特にPETでは、画素値が Bq/mLという単位を有することから、定量性を確保しなければならない。そこで本研究では、CycleGANで合成したPET画像の定量性と学習条件の関係を検討する。[方法]Aβの集積がpositiveな画像を合成するために、negative及びpositive画像を用いてCycleGANを学習した。学習曲線において、収束したと見做せる学習回数の範囲(800回~1200回)での合成画像を比較した。CycleGANでは、入力した実画像に対する推定画像が出力されることから、脳内の主要な領域における画素値を検討した。[結果・考察]GAN固有の現象として、学習曲線は悪化及び改善を繰り返すことから、改善した時点で学習を打ち切るべきであり、悪化時相を避ける必要がある。また、改善時相は比較的継続するが、このいずれの時点においても画素値の変動は10%以内であり、これは日本核医学会が定めるPET定量性の基準を満たしていた。以上から、CycleGANにおいては定量性が担保されていることが分かった。しかし、症例・部位毎に画素値の変動には差が発生するため、これを考慮する必要がある。 |
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| ISSN: | 1347-443X 1881-4379 |
| DOI: | 10.11239/jsmbe.Annual60.152_1 |