結合容量電極を用いた心臓動態波計測における波形解釈に関する研究

近年、自動運転や健康起因による交通事故件数の増加およびCOVID-19の影響により、運転時の生体計測や在宅医療に対する需要が高まってきている。これらの計測は非接触であることが望ましく、非接触による生体信号計測の需要が高まっている。そこで我々は結合容量電極を用いて、非接触で、心臓動態波および呼吸を計測する方法を提案した。結合容量電極は誘電体の形状・位置・大きさが変化することによる容量変化を捉えるセンサであるため、拍動による心臓や血管体積の変動を計測できる。しかし、結合容量電極を用いた計測には、心臓の動態(誘電体の変形)のみではなく、血液の移動・肺に溜まる空気(誘電率の変動)および体動(計測距離の...

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Published inTransactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. Annual62; no. Abstract; p. 249_1
Main Authors 古内, 樹, 小林, 宏一郎, 岩井, 守生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2024
Japanese Society for Medical and Biological Engineering
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual62.249_1

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Summary:近年、自動運転や健康起因による交通事故件数の増加およびCOVID-19の影響により、運転時の生体計測や在宅医療に対する需要が高まってきている。これらの計測は非接触であることが望ましく、非接触による生体信号計測の需要が高まっている。そこで我々は結合容量電極を用いて、非接触で、心臓動態波および呼吸を計測する方法を提案した。結合容量電極は誘電体の形状・位置・大きさが変化することによる容量変化を捉えるセンサであるため、拍動による心臓や血管体積の変動を計測できる。しかし、結合容量電極を用いた計測には、心臓の動態(誘電体の変形)のみではなく、血液の移動・肺に溜まる空気(誘電率の変動)および体動(計測距離の変動)の影響を受けます。そのため波形における変動の意味を解釈する必要がある。そこで本研究では、心音計・心弾道計・心電計と同時計測を行うことで、心臓動態波の変動の意味を解釈することとした。実験結果より、心臓動態波と各計測波形のピークのタイミングおよびその後の変動を確認したところ、予想される心臓の動態と同期した波形が計測可能であることが分かったため、報告する。
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual62.249_1