頭蓋内胚細胞腫の診断・治療のupdate

胚細胞腫瘍は, 若年者に好発し, さまざまな組織型から構成される疾患群である. それぞれの組織型により, 摘出・放射線・化学療法の役割が異なるため, 標準治療の確立が困難である. 現在までに本邦や欧米で臨床試験が行われ, さまざまな方向から診断法の確立・治療の開発が行われてきた. 一方で, 2013年にDelphi法でのコンセンサス形成が行われ, 診断・治療に関してコンセンサスとなった事項と議論すべき事項が明確になった. 本稿では, これらの経緯と現状を踏まえ, 胚腫・非胚腫性胚細胞腫における診断・分類上・治療の問題点, 近年得られた知見について概説を加える....

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Bibliographic Details
Published in脳神経外科ジャーナル Vol. 31; no. 1; pp. 31 - 38
Main Authors 冨永, 悌二, 金森, 政之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本脳神経外科コングレス 01.01.2022
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ISSN0917-950X
2187-3100
DOI10.7887/jcns.31.31

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Summary:胚細胞腫瘍は, 若年者に好発し, さまざまな組織型から構成される疾患群である. それぞれの組織型により, 摘出・放射線・化学療法の役割が異なるため, 標準治療の確立が困難である. 現在までに本邦や欧米で臨床試験が行われ, さまざまな方向から診断法の確立・治療の開発が行われてきた. 一方で, 2013年にDelphi法でのコンセンサス形成が行われ, 診断・治療に関してコンセンサスとなった事項と議論すべき事項が明確になった. 本稿では, これらの経緯と現状を踏まえ, 胚腫・非胚腫性胚細胞腫における診断・分類上・治療の問題点, 近年得られた知見について概説を加える.
ISSN:0917-950X
2187-3100
DOI:10.7887/jcns.31.31