超音波断層撮影法による術後の経時的観察により頸部リンパ節転移を早期に検出した舌癌の1例

NO舌癌の治療成績を向上する上で, 潜在的な頸部リンパ節転移の対策は非常に重要であり, この検出に果たす画像診断の役割は大きい. 今回われわれは, 10MHz探触子による超音波断層撮影法(以下US)の経時的な観察により, 後発頸部リンパ節転移を検出し得た1例を経験したので, その画像を供覧する. 患者は77歳の男性で, 左舌縁部の接触痛を主訴に1995年7月31日に本学附属病院第1口腔外科を受診した. 既往歴として, 1987年に左声門癌(扁平上皮癌, T1aN0)にてテレコバルトにより60Gyの外照射を受け, その後1992年までの経過観察で再発所見は認めなかった. 現病歴は, 1994年6...

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Published in歯科放射線 Vol. 36; no. 2; pp. 100 - 101
Main Authors 伊藤, 寿介, 加藤, 徳紀, 小山, 純市, 星名, 由紀子, 野村, 務, 棟方, 隆一, 林, 孝文, 上野, 卓也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本歯科放射線学会 30.06.1996
日本歯科放射線学会
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ISSN0389-9705
2185-6311
DOI10.11242/dentalradiology1960.36.100

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Summary:NO舌癌の治療成績を向上する上で, 潜在的な頸部リンパ節転移の対策は非常に重要であり, この検出に果たす画像診断の役割は大きい. 今回われわれは, 10MHz探触子による超音波断層撮影法(以下US)の経時的な観察により, 後発頸部リンパ節転移を検出し得た1例を経験したので, その画像を供覧する. 患者は77歳の男性で, 左舌縁部の接触痛を主訴に1995年7月31日に本学附属病院第1口腔外科を受診した. 既往歴として, 1987年に左声門癌(扁平上皮癌, T1aN0)にてテレコバルトにより60Gyの外照射を受け, その後1992年までの経過観察で再発所見は認めなかった. 現病歴は, 1994年6月頃より左舌縁部に接触痛が出現したため耳鼻科にて投薬を受けたが改善傾向がみられなかったため通院を中止し, 1995年7月に再度同耳鼻科を受診し投薬を受けたが, 同様に改善傾向がないため本学附属病院を受診.
ISSN:0389-9705
2185-6311
DOI:10.11242/dentalradiology1960.36.100