肺高血圧症患者における運動中の肺動脈圧と安静時血行動態および換気指標との関連性
背景 : 本研究の目的は,安静時の指標から肺高血圧症患者の運動中の肺循環動態悪化を予測する指標を明らかにすることである。 方法 : 2018年5月から2019年12月の間に当院へ右心カテーテル検査で入院した27例を対象に,mPAP-CO slopeが3以上を上昇群,3未満を非上昇群とし,安静時の指標との関連を検討した。 結果 : 分時換気量(オッズ比7.93, 95%CI 1.94-87.06, p=0.001),収縮期肺動脈圧(オッズ比1.35, 95%CI 1.06-2.23, p=0.007),VE/VCO2(オッズ比1.18, 95%CI 1.02-1.42, p=0.012),R(オ...
Saved in:
Published in | 杏林医学会雑誌 Vol. 52; no. 4; pp. 167 - 176 |
---|---|
Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
杏林医学会
28.12.2021
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0368-5829 1349-886X |
DOI | 10.11434/kyorinmed.52.167 |
Cover
Summary: | 背景 : 本研究の目的は,安静時の指標から肺高血圧症患者の運動中の肺循環動態悪化を予測する指標を明らかにすることである。 方法 : 2018年5月から2019年12月の間に当院へ右心カテーテル検査で入院した27例を対象に,mPAP-CO slopeが3以上を上昇群,3未満を非上昇群とし,安静時の指標との関連を検討した。 結果 : 分時換気量(オッズ比7.93, 95%CI 1.94-87.06, p=0.001),収縮期肺動脈圧(オッズ比1.35, 95%CI 1.06-2.23, p=0.007),VE/VCO2(オッズ比1.18, 95%CI 1.02-1.42, p=0.012),R(オッズ比3.28, 95%CI 1.33-11.01, p=0.046) が有意な項目であった。 結論 : 安静時の分時換気量,VE/VCO,収縮期肺動脈圧は運動中の肺動脈圧上昇を予測する因子であった。 |
---|---|
ISSN: | 0368-5829 1349-886X |
DOI: | 10.11434/kyorinmed.52.167 |