全国の病院における感染管理体制と尿道留置カテーテルの管理 第2報
全国の病院の系統抽出法による質問紙調査を実施し,病床数別の感染管理体制と教育体制,尿道留置カテーテルケアの違いについて検討を行った.対象は,100床以上の病院に勤務する感染管理リンクナースまたは主任看護師とした.回収率40%,1318通を分析対象とした.「感染管理を専任もしくは専従で行う看護師がいる」(p<0.001),「リンクナース制度がある」(p<0.001),「ICTがある」(p<0.001)と回答した割合は大規模施設ほど有意に多かった.病院全体で実施されている「医療施設関連感染に関する」研修会を年2回以上実施と回答したのは,700床未満の病院では69~82%,700床...
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| Published in | 日本環境感染学会誌 Vol. 26; no. 6; pp. 350 - 358 |
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| Main Authors | , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本環境感染学会
2011
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1882-532X 1883-2407 |
| DOI | 10.4058/jsei.26.350 |
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| Summary: | 全国の病院の系統抽出法による質問紙調査を実施し,病床数別の感染管理体制と教育体制,尿道留置カテーテルケアの違いについて検討を行った.対象は,100床以上の病院に勤務する感染管理リンクナースまたは主任看護師とした.回収率40%,1318通を分析対象とした.「感染管理を専任もしくは専従で行う看護師がいる」(p<0.001),「リンクナース制度がある」(p<0.001),「ICTがある」(p<0.001)と回答した割合は大規模施設ほど有意に多かった.病院全体で実施されている「医療施設関連感染に関する」研修会を年2回以上実施と回答したのは,700床未満の病院では69~82%,700床以上の病院では92%であった.病棟で尿道留置カテーテルケアに関する教材を「持っている」と回答した割合(p<0.001),病棟内において尿道留置カテーテルの研修が「ある」と回答した割合(p<0.001)は,大規模施設ほど有意に多かった.膀胱洗浄を「行っていない」割合は,大規模施設が有意に高かった(p<0.01).尿排液時の手袋は施設規模にかかわらず,ほぼ全ての施設で使用していた.しかし,患者毎に交換していると回答した割合は大規模施設の方が多かった(p<0.001).尿回収容器を患者毎に交換している割合も同様であった(p<0.001).病院規模が大きいほど,感染管理体制・教育体制が充実し,尿路感染予防ガイドラインにそったケアが実施されている傾向がみられた. |
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| ISSN: | 1882-532X 1883-2407 |
| DOI: | 10.4058/jsei.26.350 |