居住環境における二酸化窒素の挙動

実生活の場において, 一戸の住宅の屋内, 屋外環境における多くのデータを長期間集めることにより, 二酸化窒素 (NO2) の動向を把握した。 電気による暖房器具を使用した場合でも, 12月と1月には60ppbを超える日が4日連続して記録される場合のあることが, 長期にわたる測定により明らかになった。環境基準の上限値60ppbを超える日は屋内において調査日全体の32%を占めた。 高濃度になる原因を検討した結果, 本調査を行った住宅の場合冬期から初春の時期は, 調理のためにガスコンロを使用する時間が長かった上に, 天候や気温に影響され窓を開け放す日が少なかった。台所のNO2濃度とガス湯沸し器, お...

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Published in室内環境学会誌 Vol. 8; no. 1; pp. 27 - 34
Main Authors 田中, 恒雄, 奥平, 純子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 室内環境学会 2005
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ISSN2186-4314
DOI10.11510/siej1998.8.1_27

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Summary:実生活の場において, 一戸の住宅の屋内, 屋外環境における多くのデータを長期間集めることにより, 二酸化窒素 (NO2) の動向を把握した。 電気による暖房器具を使用した場合でも, 12月と1月には60ppbを超える日が4日連続して記録される場合のあることが, 長期にわたる測定により明らかになった。環境基準の上限値60ppbを超える日は屋内において調査日全体の32%を占めた。 高濃度になる原因を検討した結果, 本調査を行った住宅の場合冬期から初春の時期は, 調理のためにガスコンロを使用する時間が長かった上に, 天候や気温に影響され窓を開け放す日が少なかった。台所のNO2濃度とガス湯沸し器, およびガスコンロ使用時間との間には, 正の相関関係が認められた。
ISSN:2186-4314
DOI:10.11510/siej1998.8.1_27