子宮内高血糖環境より胎児の心臓を保護するω-3系不飽和脂肪酸の役割 糖尿病妊婦にとっての妊娠期のエイコサペンタエン酸の摂取

胎児期の子宮内環境が生まれてきた子どもの将来の疾病に影響を及ぼすことがいくつかのコホート研究により明らかになりつつある.現在では妊娠期の低栄養環境が生活習慣病の発症に深く関与するというDevelopmental Origins of Health and Disease(DOHaD)という概念が提唱されている.では,糖尿病の妊婦のように子宮内が高血糖という過栄養環境ではどのようなリスクがあるのだろうか? 本稿では妊婦の子宮内高血糖環境がもたらす子どもへのリスクとそれを改善するω-3系不飽和脂肪酸の役割について解説する....

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Bibliographic Details
Published in化学と生物 Vol. 55; no. 5; pp. 319 - 325
Main Authors 中村, 彰男, 河原田, 律子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本農芸化学会 20.04.2017
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ISSN0453-073X
1883-6852
DOI10.1271/kagakutoseibutsu.55.319

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Summary:胎児期の子宮内環境が生まれてきた子どもの将来の疾病に影響を及ぼすことがいくつかのコホート研究により明らかになりつつある.現在では妊娠期の低栄養環境が生活習慣病の発症に深く関与するというDevelopmental Origins of Health and Disease(DOHaD)という概念が提唱されている.では,糖尿病の妊婦のように子宮内が高血糖という過栄養環境ではどのようなリスクがあるのだろうか? 本稿では妊婦の子宮内高血糖環境がもたらす子どもへのリスクとそれを改善するω-3系不飽和脂肪酸の役割について解説する.
ISSN:0453-073X
1883-6852
DOI:10.1271/kagakutoseibutsu.55.319