Cefoperazoneの胆汁中移行と胆道感染症における臨床的検討
胆道感染症に対する化学療法剤の条件として, 起炎菌に十分な抗菌力を有すること, 十分な胆汁中移行があり胆汁中濃度が高いこと, 肝腎毒性が低く, 副作用がほとんどみられないことなどが挙げられる。 胆道感染症は基礎疾患を有することが少なくなく, 肝機能障害は種々の程度に認められる。特に閉塞性黄疸を示す症例では胆汁分泌, 胆汁への種々の物質の排泄が通常と異なることが考えられる。又, 内科的管理を受けている症例では細菌学的検索がほとんど不可能であり, その効果判定は極めて困難である。 今回われわれは, 閉塞性黄疸例でPTCD (経皮経肝胆管ドレナージ) チューブから胆汁をすべて回収し, Cefoper...
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| Published in | The Japanese Journal of Antibiotics Vol. 39; no. 7; pp. 1663 - 1670 |
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| Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
公益財団法人 日本感染症医薬品協会
1986
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| ISSN | 0368-2781 2186-5477 |
| DOI | 10.11553/antibiotics1968b.39.1663 |
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| Summary: | 胆道感染症に対する化学療法剤の条件として, 起炎菌に十分な抗菌力を有すること, 十分な胆汁中移行があり胆汁中濃度が高いこと, 肝腎毒性が低く, 副作用がほとんどみられないことなどが挙げられる。 胆道感染症は基礎疾患を有することが少なくなく, 肝機能障害は種々の程度に認められる。特に閉塞性黄疸を示す症例では胆汁分泌, 胆汁への種々の物質の排泄が通常と異なることが考えられる。又, 内科的管理を受けている症例では細菌学的検索がほとんど不可能であり, その効果判定は極めて困難である。 今回われわれは, 閉塞性黄疸例でPTCD (経皮経肝胆管ドレナージ) チューブから胆汁をすべて回収し, Cefoperazone (CPZ) の胆汁中移行及び血中濃度, 肝機能などとの関連を検討した。又, 胆道感染症43例にCPZを投与し, その臨床効果を超音波像の推移も合せて検討したので報告する。 |
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| ISSN: | 0368-2781 2186-5477 |
| DOI: | 10.11553/antibiotics1968b.39.1663 |