日本の高学年児童における英語学習動機に影響を及ぼす要因
本研究の目的は,日本の高学年児童における,1)英語学習動機の因子構造,2)海外経験の有無,性差,学年差による英語学習動機の比較,3)英語学習動機に影響を及ぼす要因,の3点を明らかにすることであった.812名の5・6年生を対象とした研究の結果,英語学習動機は,「有用性」,「内発的」,「交流欲求」,「不安回避」の4因子で構成されていた.また,児童の海外経験の有無別の比較では,「不安回避」のみで海外経験がない児童に比べて海外経験がある児童の方が有意に高かった.男女別の比較では,「有用性」,「内発的」,「不安回避」の3因子で,女子の方が男子よりも有意に高い結果となった.学年別の比較では,5年生の方が6...
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Published in | 日本教育工学会論文誌 Vol. 37; no. 2; pp. 117 - 127 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本教育工学会
2013
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1349-8290 2189-6453 |
DOI | 10.15077/jjet.KJ00008877491 |
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Summary: | 本研究の目的は,日本の高学年児童における,1)英語学習動機の因子構造,2)海外経験の有無,性差,学年差による英語学習動機の比較,3)英語学習動機に影響を及ぼす要因,の3点を明らかにすることであった.812名の5・6年生を対象とした研究の結果,英語学習動機は,「有用性」,「内発的」,「交流欲求」,「不安回避」の4因子で構成されていた.また,児童の海外経験の有無別の比較では,「不安回避」のみで海外経験がない児童に比べて海外経験がある児童の方が有意に高かった.男女別の比較では,「有用性」,「内発的」,「不安回避」の3因子で,女子の方が男子よりも有意に高い結果となった.学年別の比較では,5年生の方が6年生よりも「内発的」と「不安回避」において有意に高い結果となった.さらに,学校要因は4つの因子全てに影響を及ぼしていることなどが共分散構造分析によって明らかになった. |
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ISSN: | 1349-8290 2189-6453 |
DOI: | 10.15077/jjet.KJ00008877491 |