肛門小窩炎に伴う肛門痛に対する2薬剤の比較検討

目的:肛門小窩炎に伴う肛門痛に対して2剤(ブロメライン・トコフェロール酢酸エステル配合剤と疎経活血湯)のうちいずれの薬剤が肛門小窩炎に伴う肛門痛に対して有効であるかについて調べることを目的とした.方法:いずれかの薬物治療を1ヵ月間受けた患者の治療前後における痛みの変動値を2群間で比較した.結果:本研究に適合した症例は75例(配合剤群:43例,漢方群:32例)であった.単変量解析と多変量解析を行ったところ,いずれにおいても痛みの変動値は2群間で有意差を認めなかった.痛みが有意に軽減した症例はそれぞれ35例(81%),25例(78%)であった.結語:肛門小窩炎に伴う肛門痛に対して2剤は差が無いもの...

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Published in日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 78; no. 3; pp. 147 - 150
Main Author 矢野, 孝明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本大腸肛門病学会 2025
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ISSN0047-1801
1882-9619
DOI10.3862/jcoloproctology.78.147

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Summary:目的:肛門小窩炎に伴う肛門痛に対して2剤(ブロメライン・トコフェロール酢酸エステル配合剤と疎経活血湯)のうちいずれの薬剤が肛門小窩炎に伴う肛門痛に対して有効であるかについて調べることを目的とした.方法:いずれかの薬物治療を1ヵ月間受けた患者の治療前後における痛みの変動値を2群間で比較した.結果:本研究に適合した症例は75例(配合剤群:43例,漢方群:32例)であった.単変量解析と多変量解析を行ったところ,いずれにおいても痛みの変動値は2群間で有意差を認めなかった.痛みが有意に軽減した症例はそれぞれ35例(81%),25例(78%)であった.結語:肛門小窩炎に伴う肛門痛に対して2剤は差が無いものの,いずれも有効であると考えられた.
ISSN:0047-1801
1882-9619
DOI:10.3862/jcoloproctology.78.147