顔面非対称を伴う骨格性下顎前突症患者における顎矯正手術後の硬組織変化に対する軟組織変化の三次元分析

「緒言」顎顔面形態の三次元的不調和を伴うことが多い顎変形症の診断は, 顔面写真や頭部X線規格写真などの二次元画像を用いて行われることが多く, 術後の予測はこれらの二次元情報から術者が顎顔面頭蓋の解剖学的知識を基礎として三次元的情報を推測する, いわゆる仮想三次元シミュレーションにより行う必要があった. このような二次元的な分析方法1-4)では, 顔面非対称など三次元的に複雑な変形を伴う顎変形症例の分析, 診断を行う上では限界があった5). 近年, ハード面における計測器の進歩とソフト面における画像処理技術や解析ソフトウェアの進歩に伴って, 複雑な被写体についても三次元的な視覚化や分析が可能にな...

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Published in日本顎変形症学会雑誌 Vol. 15; no. 2; pp. 87 - 94
Main Authors 中村, 順一, 高木, 律男, 山崎, 幸一, 寺田, 員人, 齋藤, 功, 松原, 大樹, 齊藤, 力, 森田, 修一, 川原, のぞみ, 林, 孝文, 中川, 公貴
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本顎変形症学会 15.08.2005
日本顎変形症学会
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ISSN0916-7048
1884-5045
DOI10.5927/jjjd1991.15.87

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Summary:「緒言」顎顔面形態の三次元的不調和を伴うことが多い顎変形症の診断は, 顔面写真や頭部X線規格写真などの二次元画像を用いて行われることが多く, 術後の予測はこれらの二次元情報から術者が顎顔面頭蓋の解剖学的知識を基礎として三次元的情報を推測する, いわゆる仮想三次元シミュレーションにより行う必要があった. このような二次元的な分析方法1-4)では, 顔面非対称など三次元的に複雑な変形を伴う顎変形症例の分析, 診断を行う上では限界があった5). 近年, ハード面における計測器の進歩とソフト面における画像処理技術や解析ソフトウェアの進歩に伴って, 複雑な被写体についても三次元的な視覚化や分析が可能になってきた. これらは医科および歯科領域でも積極的に利用されつつあり, その結果, X線CTや非接触型三次元計測器などを用いた三次元分析が多数報告されるようになった6-13).
ISSN:0916-7048
1884-5045
DOI:10.5927/jjjd1991.15.87