新病理検査システムの導入について

〈緒言〉当院臨床検査技術科では,院内のオーダリングシ ステムの更新と同時に病理検査システムの更新を行った。 今回は新病理検査システムの導入経験について報告する。 〈対象と方法〉旧病理検査システムは,1995年9月に導入 され,現在2009年5月までの13年9ヶ月間の病理検査の業 務を管理し,また膨大な症例をデータベース化し,臨床側 の様々なニーズに応えてきた。今回,新病理検査システム を導入することによって得た改善点,また導入に到るまで の問題点等について旧病理検査システムと比較を行った。 〈結果〉新病理検査システム導入は北海道厚生連の3病院 (旭川・札幌・帯広)で計画され,札幌,帯広,旭川の...

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Published inNihon Nouson Igakukai Gakujyutu Soukai Syourokusyu Vol. 58; p. 324
Main Authors 及川, 賢輔, 宮川, 正明, 櫻井, 宏治, 島, 千尋, 田村, 裕恵, 常山, 聡, 船橋, 智子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 2009
THE JAPANESE ASSOCIATION OF RURAL MEDICINE
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ISSN1880-1749
1880-1730
DOI10.14879/nnigss.58.0.324.0

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Summary:〈緒言〉当院臨床検査技術科では,院内のオーダリングシ ステムの更新と同時に病理検査システムの更新を行った。 今回は新病理検査システムの導入経験について報告する。 〈対象と方法〉旧病理検査システムは,1995年9月に導入 され,現在2009年5月までの13年9ヶ月間の病理検査の業 務を管理し,また膨大な症例をデータベース化し,臨床側 の様々なニーズに応えてきた。今回,新病理検査システム を導入することによって得た改善点,また導入に到るまで の問題点等について旧病理検査システムと比較を行った。 〈結果〉新病理検査システム導入は北海道厚生連の3病院 (旭川・札幌・帯広)で計画され,札幌,帯広,旭川の順 に施行された。また,導入時作業の軽減のため,システム の画面構成,設定コード,依頼伝票・報告書などについて 3病院共通の様式で行われた。当院は3病院の中で最後の 導入となったが,病理検査システムとオーダリングシステ ムの同時導入という大規模な改変が必要であったにもかか わらず,先行2病院(札幌・帯広)の導入経験が生かされ たため,円滑に施行できた。 新病理検査システムにおいては,Windows XP Pro ベー スのDr. ヘルパーBegins1.00が使用され,それがオーダ リングシステムEGMAIN-EX と連携された。以前の病理 検査システムでは,臨床経過などの情報は手書きの依頼伝 票から得るしかなかったが,新病理検査システムでは,臨 床経過・依頼目的などを含む臨床側の情報すべてが,病理 医使用端末から直接参照できるようになった。さらに,病 理診断報告も臨床側のオーダーリング端末からの参照が可 能になった。また,近年病理検査の検体とり違いによる医 療事故が問題となっているが,バーコードの導入,病理検 査システムからのカセットプリンター・スライドプリン ター管理によって,これらのリスクについても低減される と考えている。 〈考察〉システムの導入経験と5ヶ月間の使用経験,今後 の課題等について報告したい。
Bibliography:P1-C318
ISSN:1880-1749
1880-1730
DOI:10.14879/nnigss.58.0.324.0