地域包括ケア病棟を退院する運動器疾患女性高齢患者のフレイルとサルコペニアおよび身体各部位筋量との関連性
【目的】本研究では,女性高齢患者のフレイルとサルコペニアおよび身体各部位筋量との関連性を明らかにすることを目的とした.【方法】対象は65歳以上の地域包括ケア病棟を退院する運動器疾患女性高齢患者54名である.フレイルの評価には基本チェックリストを用い,その総合点から7点以下を非フレイル群,8点以上をフレイル群に分類した.身体4部位の筋厚に加え,サルコペニアの評価としてSARC-Fおよび握力とBarthel Index(BI)を測定した.統計解析は基本チェックリスト総合点とサルコペニアおよび身体各部位筋量との関連する因子を明らかにするためStepwise法による重回帰分析を行なった.【結果】フレイ...
Saved in:
Published in | 地域理学療法学 Vol. 4; no. 2; pp. 134 - 142 |
---|---|
Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本地域理学療法学会
31.03.2025
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 2758-0318 |
DOI | 10.57351/jjccpt.JJCCPT24010 |
Cover
Summary: | 【目的】本研究では,女性高齢患者のフレイルとサルコペニアおよび身体各部位筋量との関連性を明らかにすることを目的とした.【方法】対象は65歳以上の地域包括ケア病棟を退院する運動器疾患女性高齢患者54名である.フレイルの評価には基本チェックリストを用い,その総合点から7点以下を非フレイル群,8点以上をフレイル群に分類した.身体4部位の筋厚に加え,サルコペニアの評価としてSARC-Fおよび握力とBarthel Index(BI)を測定した.統計解析は基本チェックリスト総合点とサルコペニアおよび身体各部位筋量との関連する因子を明らかにするためStepwise法による重回帰分析を行なった.【結果】フレイル群は非フレイル群よりも手段的・社会的生活活動,身体機能,口腔機能,閉じこもり,認知機能,抑うつ気分の得点が高かった.また,基本チェックリスト総合点とSARC-F,下腿後部の筋量は有意な関連を認めた.【結論】女性フレイル高齢患者群においてはサルコペニアの可能性および下腿後部の筋量低下が関連することが示唆された. |
---|---|
ISSN: | 2758-0318 |
DOI: | 10.57351/jjccpt.JJCCPT24010 |