既成住宅地における高齢者の生活管理外出の圏域特性に関する研究

本研究は, 既成住宅地における高齢者の日常的な生活管理外出の圏域特性を概観した上で, 通院外出及び買い物外出の外出先となる空間が, どのように選択されているのかを解明することを目的とした。研究の結果,(1) 高齢期の生活管理外出は自宅から半径1km圏内が中心となっていること,(2) 通院外出は医療の質に対する対象者の評価により空間選択が行われていること,(3) 買い物外出は, 運動のために自宅から半径1km圏外の空間を選択するケースが60代で, また外出の負担増大を理由に自宅から半径1km圏内の空間を選択するケースが70代以上で多く認められ, 年齢によって外出圏域に段階性があると考えられること...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inランドスケープ研究 Vol. 64; no. 5; pp. 815 - 820
Main Authors 中村, 攻, 齋藤, 雪彦, 木下, 勇, 椎野, 亜紀夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本造園学会 30.03.2001
Online AccessGet full text
ISSN1340-8984
1348-4559
DOI10.5632/jila.64.815

Cover

More Information
Summary:本研究は, 既成住宅地における高齢者の日常的な生活管理外出の圏域特性を概観した上で, 通院外出及び買い物外出の外出先となる空間が, どのように選択されているのかを解明することを目的とした。研究の結果,(1) 高齢期の生活管理外出は自宅から半径1km圏内が中心となっていること,(2) 通院外出は医療の質に対する対象者の評価により空間選択が行われていること,(3) 買い物外出は, 運動のために自宅から半径1km圏外の空間を選択するケースが60代で, また外出の負担増大を理由に自宅から半径1km圏内の空間を選択するケースが70代以上で多く認められ, 年齢によって外出圏域に段階性があると考えられること, 等の知見が得られた。
ISSN:1340-8984
1348-4559
DOI:10.5632/jila.64.815