神経線維腫症I型を背景とした右内腸骨動脈破綻の1例

症例は51歳の女性。突然の下腹部痛を主訴に救急搬送された。皮膚に多発する神経線維腫, café-au-lait斑があり, 未診断ではあったが神経線維腫症I型が強く疑われた。骨盤部造影CT検査で右内腸骨動脈から活動性出血があり, 経カテーテル的動脈塞栓術を実施した。のちに臨床的診断基準から神経線維腫症I型と確定診断した。再出血の兆候はなく第5病日に独歩退院した。神経線維腫症I型は血管病変を合併することがあり, 動脈瘤形成や血管破綻をきたすことが知られている。神経線維腫症I型患者を診療する際には積極的な血管病変の検索が必要である。...

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Published in日本救急医学会関東地方会雑誌 Vol. 44; no. 4; pp. 359 - 361
Main Authors 守谷, 俊, 田村, 洋行, 中島, 千里, 安田, 英人, 富永, 経一郎, 柏浦, 正広, 田戸, 雅宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本救急医学会関東地方会 28.12.2023
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ISSN0287-301X
2434-2580
DOI10.24697/jaamkanto.44.4_359

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Summary:症例は51歳の女性。突然の下腹部痛を主訴に救急搬送された。皮膚に多発する神経線維腫, café-au-lait斑があり, 未診断ではあったが神経線維腫症I型が強く疑われた。骨盤部造影CT検査で右内腸骨動脈から活動性出血があり, 経カテーテル的動脈塞栓術を実施した。のちに臨床的診断基準から神経線維腫症I型と確定診断した。再出血の兆候はなく第5病日に独歩退院した。神経線維腫症I型は血管病変を合併することがあり, 動脈瘤形成や血管破綻をきたすことが知られている。神経線維腫症I型患者を診療する際には積極的な血管病変の検索が必要である。
ISSN:0287-301X
2434-2580
DOI:10.24697/jaamkanto.44.4_359