IgG4関連炎症性総腸骨動脈瘤の1手術例
症例は72歳,男性。右総腸骨動脈瘤に対し,開腹手術を施行した。総腸骨動脈瘤と腸間膜の強固な癒着,肥厚した瘤壁を認め,炎症性動脈瘤と判断した。Y字グラフトで人工血管置換術を行い,病理組織学的診断はIgG4関連大動脈周囲炎であった。術後血液検査でIgG4の上昇なく,ステロイド治療は行わず,半年間良好に経過した。IgG4関連炎症性総腸骨動脈瘤は報告が少なく,術式やステロイド治療にはさまざまな見解があり,文献的考察を交えて報告する。...
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Published in | 脈管学 Vol. 64; no. 4; pp. 55 - 59 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本脈管学会
10.07.2024
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0387-1126 1880-8840 |
DOI | 10.7133/jca.24-00012 |
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Summary: | 症例は72歳,男性。右総腸骨動脈瘤に対し,開腹手術を施行した。総腸骨動脈瘤と腸間膜の強固な癒着,肥厚した瘤壁を認め,炎症性動脈瘤と判断した。Y字グラフトで人工血管置換術を行い,病理組織学的診断はIgG4関連大動脈周囲炎であった。術後血液検査でIgG4の上昇なく,ステロイド治療は行わず,半年間良好に経過した。IgG4関連炎症性総腸骨動脈瘤は報告が少なく,術式やステロイド治療にはさまざまな見解があり,文献的考察を交えて報告する。 |
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ISSN: | 0387-1126 1880-8840 |
DOI: | 10.7133/jca.24-00012 |