バイオベンチャーにおける提携ネットワークと研究開発活動

本研究では、日本における創薬、試薬系バイオベンチャーの研究開発活動と、バイオベンチャーが構築する提携ネットワークおよびネットワーク上の位置との関係を明らかにする。分析対象として1995年から2015年までに創業・設立されたバイオベンチャー186社を取り上げ、各組織が構築する共同特許ネットワークを分析した。結果として、ネットワーク上で他組織の関係を媒介する位置、すなわち橋渡し的ネットワークが特許出願数と正の相関を示していることが明らかになった。また、組織の出自および属性が、ネットワークの効果にどのような影響を与えるのかを追加的に分析した。結果として、バイオベンチャーが上場することはネットワークの...

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Published in日本ベンチャー学会誌 Vol. 35; pp. 35 - 47
Main Author 高井, 計吾
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ベンチャー学会 15.03.2020
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ISSN1883-4949
2433-8338
DOI10.24717/jasve.35.0_35

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Summary:本研究では、日本における創薬、試薬系バイオベンチャーの研究開発活動と、バイオベンチャーが構築する提携ネットワークおよびネットワーク上の位置との関係を明らかにする。分析対象として1995年から2015年までに創業・設立されたバイオベンチャー186社を取り上げ、各組織が構築する共同特許ネットワークを分析した。結果として、ネットワーク上で他組織の関係を媒介する位置、すなわち橋渡し的ネットワークが特許出願数と正の相関を示していることが明らかになった。また、組織の出自および属性が、ネットワークの効果にどのような影響を与えるのかを追加的に分析した。結果として、バイオベンチャーが上場することはネットワークの研究開発活動への効果を押し上げるが、大学発であることはネットワークの効果を押し下げることがわかった。
ISSN:1883-4949
2433-8338
DOI:10.24717/jasve.35.0_35