下鴨神社糺の森におけるイロハモミジ (Acer palmatum Thunb.) の断面積成長への対象個体サイズおよび周辺競争個体密度の影響

下鴨神社糺の森で4回実施された胸高直径10 cm以上の樹木を対象とした毎木調査結果から,3期間 (1991~2002年,2002~2010年,2010~2018年) でのイロハモミジ各対象木の断面積成長量を測定し,さらに対象木サイズ,周辺の個体密度との関係を検討した。その結果,断面積成長速度を目的変数とする一般化線形混合モデルでは,1991~2002年は,上層木の胸高断面積の総和,2002~2010年は上層木との,2010~2018年では全競争木との胸高断面積の相対比の総和が説明変数として選択され,偏回帰係数はいずれも負の値を示した。胸高断面積階級毎および競争指数階級毎での断面積相対成長速度を...

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Published in日本緑化工学会誌 Vol. 46; no. 1; pp. 21 - 26
Main Authors 橋本, 啓史, 田端, 敬三, 森本, 幸裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本緑化工学会 31.08.2020
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ISSN0916-7439
0916-7439
DOI10.7211/jjsrt.46.21

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Summary:下鴨神社糺の森で4回実施された胸高直径10 cm以上の樹木を対象とした毎木調査結果から,3期間 (1991~2002年,2002~2010年,2010~2018年) でのイロハモミジ各対象木の断面積成長量を測定し,さらに対象木サイズ,周辺の個体密度との関係を検討した。その結果,断面積成長速度を目的変数とする一般化線形混合モデルでは,1991~2002年は,上層木の胸高断面積の総和,2002~2010年は上層木との,2010~2018年では全競争木との胸高断面積の相対比の総和が説明変数として選択され,偏回帰係数はいずれも負の値を示した。胸高断面積階級毎および競争指数階級毎での断面積相対成長速度を3期間で比較した結果,1991~2002年より2010~2018年において断面積相対成長速度が低下する傾向が見られた。
ISSN:0916-7439
0916-7439
DOI:10.7211/jjsrt.46.21