相反抑制手技を用いた肘関節の術後リハビリテーション

変形性肘関節症に対する関節形成術後や外傷後の関節授動術後に相反抑制手技を併用したリハビリテーションを行ってきたので,今回それらの治療成績を調査した.変形性肘関節症に対して関節形成術を施行した26例26肘,肘関節周辺骨折術後に関節授動術を施行した7例7肘を対象とした.術後は可及的早期に可動域訓練を開始し,筋緊張を改善する目的で相反抑制手技も併用してリハビリテーションを行った.肘関節可動域は,屈曲角度が術前102.2°,麻酔下術直後124.2°,最終診察時124.5°,伸展角度が術前-23.6°,麻酔下術直後-7.3°,最終診察時-7.7°と術後可動域は有意に改善した.術後早期より可動域訓練を開始...

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Published in日本肘関節学会雑誌 Vol. 30; no. 2; pp. 427 - 429
Main Authors 中土, 幸男, 松木, 寛之, 百瀬, 敏充
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本肘関節学会 2023
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ISSN1349-7324
2434-2262
DOI10.24810/jelbow.30.2_427

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Summary:変形性肘関節症に対する関節形成術後や外傷後の関節授動術後に相反抑制手技を併用したリハビリテーションを行ってきたので,今回それらの治療成績を調査した.変形性肘関節症に対して関節形成術を施行した26例26肘,肘関節周辺骨折術後に関節授動術を施行した7例7肘を対象とした.術後は可及的早期に可動域訓練を開始し,筋緊張を改善する目的で相反抑制手技も併用してリハビリテーションを行った.肘関節可動域は,屈曲角度が術前102.2°,麻酔下術直後124.2°,最終診察時124.5°,伸展角度が術前-23.6°,麻酔下術直後-7.3°,最終診察時-7.7°と術後可動域は有意に改善した.術後早期より可動域訓練を開始することができる関節形成術後や関節授動術後症例に対して,相反抑制の手技も併用してリハビリテーションを行うことにより術直後の可動域を損失することなく良好な可動域が得られた.
ISSN:1349-7324
2434-2262
DOI:10.24810/jelbow.30.2_427