End-of-lifeにおける呼吸器専門医と緩和医療専門医の協働

わが国における緩和ケアは,がんを中心に発展してきた.しかし,緩和ケアの対象は生命を脅かすあらゆる疾患であり,非がん疾患に対する緩和ケアの提供という点で日本は発展途上にあると言わざるを得ない.わが国の緩和医療従事者は,必ずしも非がん患者への緩和ケアに精通しているわけではない.呼吸器疾患患者においても,緩和ケアおよびエンド・オブ・ライフケアは重要な課題である.これまで,がん診療の中で醸成されてきた緩和ケアのエッセンス(全人的ケア,疾患の見通し,症状緩和,開始時期,アドバンス・ケア・プランニングなど)を呼吸器と緩和ケアの専門家が共有し,診療・教育・研究での協働により呼吸器疾患患者に対する理想的なエン...

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Published in日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 Vol. 29; no. 2; pp. 260 - 263
Main Author 大坂, 巌
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 25.12.2020
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ISSN1881-7319
2189-4760
DOI10.15032/jsrcr.29.2_260

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Summary:わが国における緩和ケアは,がんを中心に発展してきた.しかし,緩和ケアの対象は生命を脅かすあらゆる疾患であり,非がん疾患に対する緩和ケアの提供という点で日本は発展途上にあると言わざるを得ない.わが国の緩和医療従事者は,必ずしも非がん患者への緩和ケアに精通しているわけではない.呼吸器疾患患者においても,緩和ケアおよびエンド・オブ・ライフケアは重要な課題である.これまで,がん診療の中で醸成されてきた緩和ケアのエッセンス(全人的ケア,疾患の見通し,症状緩和,開始時期,アドバンス・ケア・プランニングなど)を呼吸器と緩和ケアの専門家が共有し,診療・教育・研究での協働により呼吸器疾患患者に対する理想的なエンド・オブ・ライフケアの提供が期待される.
ISSN:1881-7319
2189-4760
DOI:10.15032/jsrcr.29.2_260