電子美術書籍のデジタルアーカイブに関する一考察

出版社におけるデータマイニングの現状について、小学館「日本美術全集」全20巻(初版発行2012~16年)を例に、コンテンツ編集から印刷所と協業で行った電子化までの経緯を振り返る。美術書籍の置かれる危機的状況と電子書籍にした場合の販売の障害を明らかにし、完成に至った電子美術書籍のデジタルアーカイブを運用するため、ビジネススキームを構築し実践することが可能かを考察する。知財先進国である欧米と比較し、著作権保護期間を経過した日本美術の著作物を出版物に利活用しにくい点を指摘し、同デジタルアーカイブが公益の礎となるべく制限規定の重要性を訴える。...

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Published inデジタルアーカイブ学会誌 Vol. 9; no. 3; pp. 103 - 107
Main Author 矢野 文子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published デジタルアーカイブ学会 01.08.2025
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ISSN2432-9762
2432-9770
DOI10.24506/jsda.9.3_103

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Summary:出版社におけるデータマイニングの現状について、小学館「日本美術全集」全20巻(初版発行2012~16年)を例に、コンテンツ編集から印刷所と協業で行った電子化までの経緯を振り返る。美術書籍の置かれる危機的状況と電子書籍にした場合の販売の障害を明らかにし、完成に至った電子美術書籍のデジタルアーカイブを運用するため、ビジネススキームを構築し実践することが可能かを考察する。知財先進国である欧米と比較し、著作権保護期間を経過した日本美術の著作物を出版物に利活用しにくい点を指摘し、同デジタルアーカイブが公益の礎となるべく制限規定の重要性を訴える。
ISSN:2432-9762
2432-9770
DOI:10.24506/jsda.9.3_103